SDGs#4 質の高い教育をみんなに…って、どうやって?

 

 

ごきげんよう。

オフィスミコトトリリンガル研修講師の張陽子です。

SDGs4番

日本は法律で義務教育が義務付けられている為、世界の中でも教育水準は高いです。

この4番に於いては海外の教育事情の改善が必要な国に対して定められた目標です。

 

 

 

海外の教育事情・解決策について解説する前に日本の現状について考えていこうと思います。

【日本の現状】

 

教育を受ける環境に恵まれている日本、しかし問題点も多々あります。

時代と共に変わらなければならない点を多々見受けます。

 

(日本教育の問題点)

・厳しい校則による個性の潰し

・男尊女卑を生む教育

・暗記重視

・インプット重視

・偏差値崇拝

・1発試験で合否を決める大学受験

・「良い大学に入る」ことに重点を置く教育

・学校でボランティア活動が無い(少ない)

 

「ゆとり教育」という試みは失敗に終わった。(と言われている)

新しい改革を試みたのにどうして失敗してしまったのでしょうか。

「ゆとり」を作っている間に周辺のアジア諸国が猛烈に努力をして

アジア・ナンバーワンだった日本を様々な面で抜いてしまったのです。

 

しかし「ゆとり」と言われる年代の人から世界に通用する人が現れました。

ただ年代が重なっただけかもしれませんが

「錦織圭選手」「羽生結弦選手」のような世界的人物は「ゆとり」世代です。

以前も世界的に活躍できる日本人はいましたが 皆「横柄(おうへい)」であった記憶があります。

錦織選手や羽生選手の様に世界で活躍するけれども、決して「横柄」で無い。

「ゆとり世代」から選手としても、そして人間としても素晴らしい人が誕生しました。。

 

 

アメリカの大学は入試一発試験ではなく、総合点で合否が決まります。

ボランティア活動や学校での活動も入学選考の評価に入ります。

日本の大学受験の様にテストの点数だけで合否を決め、社会に対して何もしていない生徒を優遇する様な入試体制は社会を壊します。

日本の政治家が(良い政治家も勿論います)私欲に強く 国民ファーストでないのも大学入試制度が築いたものかもしれません。

日本は義務教育制度が整いレベルの高い教育もできるのだから

あとは改善すべき点を改善してゆくしか無いであろう。

 

 

 

 

また日本を20年離れてみて日本の良さも再確認したものです。

 

( 日本教育の良い点 )

・清掃業者に外注せず生徒達が掃除をする

・家庭科の授業がるある

・夏休みの宿題が面白い

・校歌が有る

・仲間意識を大切にする

・運動会がある

・動物や昆虫を飼育する(小学生)

・植物を実際に育てる(小学生)

 

日本は1990年代は世界中から「目指すべき国」と賞賛されていました。

しかし、諸外国が国をあげて時代の流れに合った改革をきちんとしている間に

日本は「遅れている国」に位置付けられてしまいました。

 

でも、これからです。

素晴らしい若者に接する機会が多々ありますが、

「日本の将来は明るい」

とその度に希望を持たせてくれます。

 

 

さて、ここでフィンランドの教育について触れたく思います。

教師に「学校は何を教えるところですか?」との問いに対して

全ての教師の答えは同じ。

「学校は、幸せになる方法を教える場所だ」

そうです。この世に生を受けたからには

「幸せになる方法」を習得するべきなのです。

 

そろそろフィンランド式を取り入れてみてはいかがでしょうか。

(数年前から日本の文部省はフィンランドへ視察に行っている様です)

 

【海外の教育事情】

 

1945年に制定されたユネスコの目標

・識字率の向上

・義務教育普及のための活動

 

 

2015年に制定されたSDGs4番に当てはまります。

70年も経過しているのにまだまだ先進国と言われる国々の援助が足りていない状況です。

教育の普及が不十分な国は主に南アフリカと南アジアと言われています。

生きてゆく為に最低限必要な「水」「食物」が無いので勉強どころではありません。

物事には「順序」というものが有ります。

まずは、SDGsの目標である1番2番を改善した上で教育向上に取り組まなくてはならないと思う。

教育改善のためには衣食住の確保が必要です。

その衣食住を確保するための施策を練るには「教育」あってこそ…。

あれれれ…「ニワトリと卵どっちが先?」の様な状態になってきた!

 

 

【 世界が直面している主な問題・課題 】

・2015年時点で6億1,7000万人の小中学校に通う年齢の子供が最低限の読み書き・算数を習熟できていません。

・2016年時点で7億5,000万人の成人が読み書きができません。そのうちの3分の2が女性です。南アフリカと南アジアで識字率は著しく低いです。

・2017年には2億6,200万人の子供と青年(6〜17歳)は学校に通えません。世界人口の5人に1人に相当。

・2019年にはヨーロッパの約87%の世帯でインターネットにアクセスできたがアフリカでは18%。デジタル格差を埋めることも重要

・パンデミック中の休校により推定3億7,9000万人の子供が学校給食を食べられなかった。

 

【 ターゲット 】

4.1)2030年までに、全ての子供が男女の区別なく、適切かつ効果的な学習成果をもたらす、無償かつ公正で質の高い初等教育及び中等教育を修了できるようにする。

4.2)2030年までに、全ての子供が男女の区別なく、質の高い乳幼児の発達・ケア及び就学前教育にアクセスすることにより、初等教育を受ける準備が整うようにする。

4.3) 2030年までに、全ての人々が男女の区別なく、手の届く質の高い技術教育・職業教育及び大学を含む高等教育への平等なアクセスを得られるようにする。

4.4) 2030年までに、技術的・職業的スキルなど、雇用、働きがいのある人間らしい仕事及び起業に必要な技能を備えた若者と成人の割合を大幅に増加させる。

4.5)  2030年までに、教育におけるジェンダー格差を無くし、障害者、先住民及び脆弱な立場にある子供など、脆弱層があらゆるレベルの教育や職業訓練に平等にアクセスできるようにする。

4.6) 2030年までに、全ての若者及び大多数(男女ともに)の成人が、読み書き能力及び基本的計算能力を身に付けられるようにする。

4.7) 2030年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。

4.a) 子供、障害及びジェンダーに配慮した教育施設を構築・改良し、全ての人々に安全で非暴力的、包摂的、効果的な学習環境を提供できるようにする。

4.b) 2020年までに、開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国、並びにアフリカ諸国を対象とした、職業訓練、情報通信技術(ICT)、技術・工学・科学プログラムなど、先進国及びその他の開発途上国における高等教育の奨学金の件数を全世界で大幅に増加させる。

4.c) 2030年までに、開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国における教員研修のための国際協力などを通じて、質の高い教員の数を大幅に増加させる。

 

【 目標達成を目指す理由 】

 

・質の高い教育が人に健康で持続可能な生活を送る能力を与えます。

・貧困の連鎖を断ち切る力を与えられます

・不平等の是正、ジェンダー平等の達成にも貢献します。

・教育はSDGsにおいて重要な鍵を握っている要素と言えます。

 

 

教育って。。。その国の宗教によって重要なものも変わります。

SDGsの17項目の根っことなる「教育」。

教育こそが問題解決の鍵です。